近年拡大するスマートウォッチはマーケティングのあり方を変えるか

ウェアラブルデバイス、とりわけスマートウォッチは近年スマホと並ぶほどの知名度を誇り、我々の生活において身近なものになっています。最近（2022年10月）ではGoogleが初のスマートウォッチ「Pixel Watch」を発売するなど、年々その市場は拡大していっています。今後も拡大していくと予測されているスマートウォッチですが、マーケターとして気になるのはそれらをどうマーケティングに活用できるかです。本記事ではスマートウォッチがマーケティングに与える影響や可能性について考えていきたいと思います。

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スマートウォッチとは

スマートウォッチはウェアラブルデバイスの一つで、あらゆる機能の搭載された腕時計型端末です。Apple Watchがその代表例で、地図を表示できたり音声などを通じてチャットを行ったりすることができます。また、脈拍などを通じて運動量などを計測し健康状態を確認できるのも特徴の一つです。スマートウォッチは「身に着ける」ことが可能なため、スマホなどにはない利便性を持ちます。また、もちろんスマホやPCと連携させて使用することもできます。

取得可能データとマーケティング的活用法

上で説明したように、スマートウォッチでは地図を利用できたり自身の健康確認ができたりします。つまり、位置情報や身体情報をはじめ様々なデータが蓄積され送信されます。これらのデータはプライバシーの関係もあるため全ては開示されないものの、マーケターにとって有用なものとなるでしょう。

行動パターン

スマホでも同様のことが言えますが、スマートウォッチでは常にという訳ではありませんがユーザーの位置情報を把握することができます。そのため、適宜近くの施設（例：レストランなど）の広告をスマホに配信するなどことも可能でしょう。そうすることでよりパーソナライズされた広告が配信され、高いコンバージョン率が見込めると言えます。

スマートウォッチではユーザーの就寝時間などの行動パターンも脈拍などから読み取ることができます。もちろんユーザーの許可が必要ですが、そこからユーザーの平均の睡眠時間や起床時間などを把握し様々な企業活動に役立てることができるでしょう。また、個人単位でもそれに合わせての広告配信も可能だと言えます。例えば、普段よりも長く起きていたら質の良い枕の広告を配信したり、睡眠中の質が悪いようだったら安眠ドリンクの広告を配信したりするようなことも可能でしょう。その他にも、マーケティング的な活用法ではありませんが、睡眠を感知して自動で家の電気を消したり、カーテンを閉めたりの機能も近未来的ですが理論的には可能だと言えます。

身体情報

健康管理に重きを置いたスマートウォッチでは身長・体重などの身体情報を入力させるものもあります。そこからこれまで企業があまり集めてこなかった身体情報も収集することが可能でしょう。それらの情報の使い方は企業次第ですが、「このような身長と体重の人はこのような行動パターンをとりがち」などといったデータ分析を行うことができると言えます。

また、前述の睡眠の話とも通じますが、スマートウォッチでは脈拍や体温を計測することができるため、そこからマーケティングに役立てることができます。例えば、個人単位で言うと、体温が下がってきているタイミングでカイロの広告を配信したり、脈拍が一定でない人には近くの病院への診察を進めたりすることが可能でしょう。

その他にも、近年では脈拍からユーザーの感情も読み取れると言われており、物事に対するリアクションも計測することが可能です。単純な例で言うと、商品・サービスを購入したユーザーの脈拍からその人がどれだけ喜んでいるかを計測したり、広告を見た際のユーザーの潜在的なリアクションを把握し出稿を継続させるかの判断材料に用いたりできるでしょう。

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まとめ

ウェアラブルデバイス、とりわけスマートウォッチはこれまで収集できなかったユーザーの身体情報や行動パターンを把握することができ、今後ともマーケティングにおいて大きな貢献をすると考えられています。特に、それらの情報からユーザー群の属性や共通点を分析することができる他、個人単位ではユーザーのリアルタイムの需要を把握し広告配信に役立てることができるでしょう。スマートウォッチに関する技術はこれから更に進歩していくとされており、マーケターとしても目が離せない分野だと言えます。ただ、データの収集はプライバシーの問題とも密接であるため、注意する必要もあります。

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参考：

マイナビニュース “スマートウォッチで計測できるデータとは？“