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Z世代はもう古い?アルファ世代を狙ったマーケティングとは

Z世代はもう古い?アルファ世代を狙ったマーケティングとは

投稿日:2022年5月20日/更新日:2022年5月25日

近年ターゲティングを行う上で最も注目されている世代としてZ世代が挙げられますが、更に新しい世代としてα世代が存在します。Z世代の特徴として、デジタルネイティブであったり自己表現を大切にしたりなどが挙げられますが、α世代はまた異なった特徴を持ちます。本記事ではα世代の説明に加え、彼らをターゲティング対象とする上で意識すべき点についても考えていきたいと思います。

関連記事:今までと違うZ世代向けマーケティングで大切な3つのこと

 

α世代とは

α世代(アルファ世代、Generation Alpha)とは2010年から2024年の間に生まれた/生まれる世代のことで、位置づけとしてはY世代(ミレニアル世代)やZ世代の子供の世代に当たります。α世代という名称はオーストラリアの学者マーク・マクリンドル氏率いるMcCrindle Researchによって名付けられました。これまでとは違った新しい世代であることを表すために、一般的なXYZなどのアルファベットではなくAの代わりにαが用いらています。

また、15年単位で世代の名称は変わり、α世代の後にはβ世代(2025年から2040年の間に生まれる世代)が続くとされています。

特徴

Z世代の特徴としてデジタルネイティブである点が挙げられますが、α世代は更にデジタルが身近なものとなっています。Z世代が生まれた頃既にコンピューターが普及していたように、α世代が生まれた頃にはiPadをはじめ様々なデジタルデバイスが既に存在していた他、InstagramなどのSNSサービスやアプリも存在しています。デジタルに対する信頼感が非常に高い一方で、高性能な技術を当たり前のものと考えておりそれらに対する期待感も高いと言えます。

また、生まれた頃からインターネットとの距離が非常に近いことから、社会との繋がりが強いでしょう。物心が着いたときからインターネットを通じて世界と繋がっているため、より柔軟な考えを持ち物事に寛容であるとも言えます。その他にも、現代では最新技術とされているARやメタバースも彼らにとっては当たり前のものと言え、情報を得る際には文よりも動画を好んだりと、視覚的という特徴も挙げられます。

Y世代・Z世代の教育価値観が引き継がれ、二人に一人は大学へ進学するとされており、教育を受ける期間が以前の世代よりも平均して長くなることが予想されています。

 

α世代を狙ったマーケティング

今後増えていくα世代ですが、適切なマーケティング的アプローチについても考えていく必要があります。

特徴としてやはりデジタルネイティブでテクノロジーに慣れ親しんでいる点が挙げられます。生まれて初めて手にするおもちゃがデジタルデバイスであることも多々あり、それらに対するハードルが高いでしょう。そのため、質の低いデジタルデバイス、ウェブページ、オンライン広告などに対して敏感であるため、オンライン広告を作成する際にはより慎重に取り組む必要があるでしょう。また、今後オンライン広告の市場は拡大し多様化することが予想されるため、α世代の心を掴むには革新的で目を引く広告をマーケターは考える必要が出てくると言えます。また、α世代は前述のように視覚的であるのに加え、なるべく時間を有効的に活用したいと考えるため、そのような点も考慮する必要があります。

α世代が受ける/受けた教育はこれまでの世代のものとは異なるため、それによって価値観も大きく異なります。特に、小さいころから倫理について考えたり、ダイバーシティや人権問題などを含む社会問題について学ぶため、これまでの世代以上に敏感であり、慎重なアプローチが求められると言えます。

購買行動について考えたとき、実体のあるモノよりもサービスや体験にお金をかける傾向がより強まっていくことが予想されます。しかし、それらの需要が完全になくなるわけではありません。特に、最近ではα世代Z世代を含めアナログなものが受け入れられたり、ハンドスピナーなどをはじめ単純な遊び道具が逆に新鮮だと受け取られたりする傾向があります。それと同様に、オンラインでものを購入することがより一般的になる他、現金(キャッシュ)離れが加速することも予想されますが、完全にオフラインの場の需要がなくなるわけではないでしょう。

関連記事:ターゲット層、どう分ける?

 

まとめ

近年特に耳にするようになったZ世代ですが、マーケターはその次であるα世代にも焦点を当てる必要があるでしょう。これらはマクリンドル氏の予測ですが、α世代はこれまでとは全く異なった特性を持つため彼らをターゲットとするにはより緻密なマーケティング戦略を要すると言えます。特に、テクノロジーの在り方はこれからさらに多様化し、競争も激化してくるため早めに動き始めることが企業にも求められるでしょう。

 

Mccrindle “Understanding Generation Alpha”

Mccrindle “Gen Z and Gen Alpha Infographic Update

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