ロイヤリティのない事業は続かない?Uber Taxiから見るロイヤリティの可能性

ロイヤリティのない事業は続かない?Uber Taxiから見るロイヤリティの可能性 - Truestar Consulting Group

ロイヤリティのない事業は続かない?Uber Taxiから見るロイヤリティの可能性

Uber Taxiは最近日本で注目を集めているタクシー配車アプリです。アメリカなど海外ではより浸透しており、メジャーなサービスとなっています。海外では一般的に素人がドライバーとして採用されていますが、日本におけるUber Taxiでは地域のタクシー会社と提携しており、アプリを通じてプロのドライバーを呼ぶサービスとなっています。

Uber Taxiは2013年に日本に上陸し、一度撤退し再び2020年に戻ってきており、2013年の上陸当初には失敗だと揶揄されていました。しかし、最近では無料クーポンを発行するなど注目を集め始めています。今回の記事ではUber Taxiのマーケティング戦略をロイヤリティ(顧客・従業員)の観点に着目して分析していきたいと思います。

 

失敗?

海外においてUberやAirbnbなどのC2C事業やシェアリングエコノミー事業は近年では浸透し、メジャーなサービスとなっていますが、日本では中々浸透しません。理由として安全性の問題も挙げられますが、既存事業及び既存制度を脅かし中々歓迎されないという点が挙げられます。そのためUberは2013年に海外同様相乗り配車サービスを開始するも、2015年にはサービスを中止しました。しかし、2020年にタクシー配車サービスとして形態を変え再び日本に上陸し、現在注目を集めています。

 

顧客ロイヤリティ向上への取り組み

顧客ロイヤリティの向上は、顧客の他社への流出を防ぐ効果があり(リテンションレート)、企業の継続的な利益向上に繋がります。Uber Taxiにおいてはアプリ内で行先や料金などを事前に出すことが可能で、競争優位性を築いていると言えます。しかし、競争率が高い配車サービスでは顧客はより安くサービスの良い方へ流れていくため、それらを強化していく必要があります。

コロナウイルスのワクチン接種会場への送迎を片道2千円まで無料で行うという取り組みを最近では行っており、注目を集めています。その他にも、定期的なクーポンの発行にも力を入れています。アプリの紹介を行ったユーザーやユーザーの知人や家族に向けたクーポンを発行するなど、顧客が継続してアプリを利用したいと思う取り組みを行っています。アプリ利用者の周りから取り込んでいくような戦略をとっていると言えます。

また、アメリカのUberにおいてはUber Eatsと連携し、共通のランク及びポイント制度の導入を行っています。これにより、顧客はUberの中で食事と移動を済ませることが可能になり、他社のアプリへの流出の防止につながっています。この制度は日本においても導入される可能性もあるため期待ができます。

 

従業員ロイヤリティ向上への取り組み

顧客同様、従業員ロイヤリティの向上はインターナルマーケティングとも言われ、顧客へ品質の高いサービスを提供するにあたり重要です。特に、C2C事業では会社はプラットフォームを提供し一般人の間で価値を提供しあうため、従業員の確保は非常に大切です。Uber Taxiでは既存のタクシー会社のドライバーを起用していますが、どのような取り組みを行っているのでしょうか。

代表的な例としてドライバー評価制度が存在します。顧客がサービスを利用した後、ドライバーの質をアンケートで評価することえで、ドライバーのサービス利用を継続するモチベーションにも繋がります。その他にも、一般のタクシー会社からは提供してもらえない技術をUberに登録しているドライバーは利用できます。例えば、従来では自ら顧客を探す必要がありましたが、Uberではタクシーの需要動向を地図に示したヒートマップを導入しており、より簡単に顧客を見つけ出すことができます。Uberに登録することでタクシー会社に所属しているドライバーも従来よりも利益を上げることができるようになり、継続してサービスを利用したいと思うようになっています。

また、アメリカのUberでは顧客同様ドライバーにもランク及びポイント制度が導入されており、サービスの利用意欲を促進しています。ランクが上がるにつれて1送迎で得られる金額が増加したり、車の修理を無料で行ってもらえたり会社からより良いサポートを受けることが可能になります。

 

まとめ

2020年に形態を変え再び日本に上陸したUberですが、顧客ロイヤリティ及び従業員ロイヤリティの向上に取り組み日本市場でも拡大を試みています。アメリカにおけるUberとは形態が異なりますが、今後更に拡大していく上でランクやポイント制度の導入なども期待されており、配車サービス市場に変化をもたらす存在になるかもしれません。

 

参考:

EduMe “How Does Uber Retain Its Drivers

SaasQuatch “How Uber is Redefining Loyalty

朝日新聞デジタル “ワクチン接種の送迎、ウーバーが片道2千円まで無料に

日経ビジネス “タクシーと共に歩むUber Japanの戦略とは?

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