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テレビ視聴率はどのように調査されているのか? 日本と中国を例に

テレビ視聴率はどのように調査されているのか? 日本と中国を例に

投稿日:2024年1月29日/更新日:2024年1月29日

テレビ視聴率はどのように調査されているのか? 日本と中国本土を例に

テレビ視聴率(TV Ratings)は、それぞれのテレビ放送内容がどのくらい見られているのかを示す指標で、世間の関心高い話題や トラフィックの動向を反映できるものとして、広く知られている。

本記事では、日本と中国におけるテレビの視聴率調査を紹介する。

日本の視聴率調査

日本のテレビ視聴率調査は少なくとも60年にわたる。

ビデオ・リサーチ(Video Research Ltd.以下、VR)は日本で視聴率調査を行っている代表的な民間企業である。 カラーテレビが普及し始めた1960年代から、VR社がテレビ視聴率の調査を開始している。現在では、全国32の地区で10,700世帯を対象に調査を実施している。

3つの一般的な視聴率調査方法がある:

  1. 日記式アンケート:特定の対象家庭へ調査票を配布する。1週間ごとに手動で集計し、手間と時間がかかる。回答者のその後の記憶に頼っているため、データの完全性と精度が比較的低い。
  2. オンラインメーターシステム:特定の対象家庭で専用機械を設置する。インターネット回線か電話回線を通じて計測される。完全自動で、リアルタイム計測可能。ただし世帯視聴率しか測定できない。
  3. ピープルメーター(PM)システム:特定の対象家庭で専用機械を設置する。実は集計方法によって3種類あるが、今回はひとまとめでピープルメーターと呼ぶことにする。自動記録、リアルタイム計測可能。リモコンの操作記録を加えて個人視聴率も計測可能。2020年4月からは、VR社が全調査エリアでPM式調査方法に統一した。

2021年、VR社は全32地区で365日、個人視聴率を含む視聴率調査を実施することを実現した。

中国の視聴率調査

世界第2位のテレビ広告市場(1位はアメリカ、3位は日本)を持つ中国だが、視聴率調査方法は日本と違うのだろうか?

中国の視聴率調査は、比較的遅れて始まった。1980年代中頃に始まり、1990年代中期以降に急速に発展した。

1986年、中国中央テレビ(CCTV)は全国28都市の視聴者を対象にしたサンプリング調査を行い、この調査は中国初の広範で視聴率調査と見なされている。1987年、中央テレビは各省市のテレビ局と協力して、中国初の都市と農村全体を対象としたテレビ視聴率調査を実施した。その後、全国的なテレビ視聴率調査は5年ごとに行われている。

1990年代中期以降、テレビ局およびテレビチャンネルの急速な拡大とテレビメディア市場の発展に伴い、視聴率は視聴者行動と好みを反映する主要な指標として、番組編成、広告投入の決定、およびテレビ番組の評価においてますます業界で認識されるようになった。

この背景の下、中国の視聴率調査は急速に発展した。その主な標識は1997年12月4日、中国中央テレビ調査相談センターとフランスのSofresグループが協力して、中国中央テレビ – Sofresメディアリサーチ(CSM)が正式に設立されたことである。

数年間の短い間に、CSMは中国で最も権威ある視聴率調査専門企業の一つに成長した。世界最大のラジオおよびテレビ視聴率調査ネットワークを保有しており、5.6万以上のサンプル家庭をカバーしている。CSMは現在、中国における80%以上の市場シェアを占めており、残りの20%は主にAGBニールセン・メディアが占めている。

中国現在の視聴率調査方法はすでに国際水準に達している。 日本と似ているが、主な方法は日記式調査とピープルメーター調査である。

テレビ視聴率以外?

2000年代以降、インターネットの普及によって、人々はテレビの視聴率を知るだけでは満足しなくなり、インターネット上に流れるあらゆる情報についても、その「視聴率」を把握したがるようになった。 その結果、VR社を含む業界は、調査対象をインターネットにも広げ、DCR(Digital Contents Ratings、デジタルコンテンツ視聴率)などの調査データを提供できるようになった。インターネットの発達により、中国の状況は日本と似ている。 インターネットのコンテンツ視聴率調査は、オフラインのテレビ視聴率調査よりもシンプルで直接的なものになり、クリック率や視聴時間など、より立体的な指標に反映されるようになったと言える。

まとめ

視聴率調査の方法は常に変化しており、これはテクノロジーの進歩とメディア環境の変化に対応するためである。その調査方法の進化は、メディア業界や広告業界が、これまでのテレビ視聴率調査により高い精度を求めるようになったことを示している。 例えば、インターネット広告の台頭により、テレビ広告もよりターゲティング精度が高いものを求められている。 そして個人視聴率は今後、世帯視聴率より存在感が増やしていくだろう。

より細分化された視聴率の分類については、以下のような記事もご参照ください。

参考:

  1. https://telecy.tv/column/499/
  2. https://novasell.com/columns/61
  3. https://avia.org/wp-content/uploads/2018/09/PUB-TV-Audience-Measurement-Is-Japan-Falling-BehindWhy-JAP-2014.pdf
  4. https://www.videor.co.jp/
  5. https://www.csm.com.cn/

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