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Appleから学ぶ「参加型マーケティング」とは
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Appleから学ぶ「参加型マーケティング」とは
Appleから学ぶ「参加型マーケティング」とは
「参加型マーケティング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?参加型マーケティングとは実際の消費者を巻き込んで行うマーケティングの手法で、間接的に商品を消費者から宣伝してもらうというものです。本記事ではAppleが行った「iPhoneで撮影(Shot on iPhone)」キャンペーンを中心に参加型マーケティングの特徴や効果について考えていきたいと思います。
参加型マーケティングとは
前述の通り、参加型マーケティングとは消費者を一部広告のように用いて自社の製品やサービスの宣伝を行うマーケティング手法です。イベントを行って消費者を呼び込むであったり、製品を消費者に試してもらう(試食会等)といった活動とは異なり、あくまでも消費者から自社の情報発信を行ってもらうという部分がキーポイントとなります。消費者と共に製品の宣伝を行うというイメージに近いでしょう。
「iPhoneで撮影(Shot on iPhone)」キャンペーンとは
「iPhoneで撮影(Shot on iPhone)」キャンペーンとは、2015年にAppleがiPhone6を発売した際に行ったユーザー参加型のキャンペーンです。AppleはiPhoneの画質や写真撮影技術をアピールするために、実際にユーザーがiPhoneを用いて撮影した写真に「Shot on iPhone」(日本では「iPhoneで撮影」)と添えてそのまま広告として出しました。その目的は「iPhoneではこれだけの写真が撮れる」とアピールするためだけでなく、「素人でも、あなたでもこれだけの写真が撮れる」とアピールするためでした。
最初は屋外に配置されていたキャンペーン広告でしたが、ソーシャルメディアマーケティングとしての側面もあります。この動きはSNSでも次第に拡大し、「Shot on iPhone」というハッシュタグと共に多くのユーザーが各自のiPhoneで撮影した写真を投稿するようになりました。SNS上の拡散力も相まって非常に大きな効果が得られ、現在では誰しもが知っているハッシュタグとなりました。また、この動きは公式で「Shot on iPhone チャレンジ」として取り上げられ、ハッシュタグをつけて投稿を行った人の中でのコンテストも開催されました。2019年にはiPhoneの新機能であるナイトモードを用いたShot on iPhoneチャレンジコンテストも開催されました。
効果
上でも述べたように、ユーザーが撮影した写真を広告として用いることで「iPhoneを用いたら誰でもハイレベルな写真が撮れる」というイメージを与えることができます。企業側が撮影した写真である場合、良い写真を撮影するにはそれなりの技術や工夫が必要だと考えてしまいますが、撮影者が自分と同じ立場である場合、その身近さによってより製品に対する信用度が高まります。これは参加型マーケティング特有の効果であり、やはり企業単体ではそれほどの信用度やブランド力を得ることはできなかったと言えます。
また、このキャンペーンは参加者の顧客ロイヤリティを高める効果もあります。自分自身で写真を撮影し、良い写真が撮れた場合ブランドへの信用度が上がり、またそれをSNSなどで拡散することでそのブランドを利用しているユーザーとしての所属感を高めることができます。これはSNSが普及している現代特有のコンテンツマーケティングとも言え、広告やハッシュタグのついた写真を目にする非ユーザーに対して効果があるだけでなく、参加者及び非参加ユーザーに対しても効果的であると言えます。
まとめ
今回紹介したAppleの「iPhoneで撮影(Shot on iPhone)」キャンペーンは参加型マーケティングの代表的な成功例であると同時にSNSマーケティングの成功例とも言えます。野外広告として最初に取り入れられたものの、デジタルとの組み合わせが良く非常に効果的にハッシュタグを利用し拡大していきました。また、この例から参加型マーケティングは非ユーザーに対してだけでなく既存ユーザーに対してもロイヤリティ向上といった意味で効果があることが分かります。ソーシャルメディアマーケティングを行う際には参加型マーケティングを取り入れてみてもいいかもしれません。
参考:
Ad Week “How Apple’s ‘Ridiculously Simple’ Idea Became the Enduring ‘Shot on iPhone’ Campaign”
iPhone Mania “広告シリーズ「iPhoneで撮影」発想の原点、Apple役員が語る”
Mediakix “What is Participation Marketing? Definition, Best Examples & More“
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