キャンセルカルチャー、企業は対応するべきか
Blog/Opinion
アップセルを行うべきタイミングって?成功の確率を上げる絶好の機会
- TOP
- BLOG/OPINION
- ビジネス
- マーケティング
- 顧客・消費者
アップセルを行うべきタイミングって?成功の確率を上げる絶好の機会
アップセルを行うべきタイミングって?成功の確率を上げる絶好の機会
競合他社の増加により、新規顧客を獲得するのが困難な現代においては、既存顧客をいかに優良顧客にできるかどうかが重要であると言えます。既存顧客の顧客単価を向上させる手法の1つにアップセルが挙げられます。
本記事では、アップセルとは何か、行う目的や、アップセルの成功率が高まるタイミングや手法について紹介します。
アップセルとは?
アップセルとは、自社商品の購入経験がある顧客や、購入を検討している顧客に対して、より上位の商品を購入してもらう販売手法のことです。
現在、あらゆる市場において新規顧客を獲得するためには、競合他社の商材との差別化が求められています。しかし、アップセルとは新規顧客ではなく既存顧客に対して行う販売手法であり、売上向上には効率的な施策であるといえます。
つまりアップセルは、顧客単価、つまり生涯顧客価値(LTV)を高めることに役立ちます。
LTVに似た意味のAOVについての関連記事はこちら↓
アップセルを行うべき&成功率が高まる4つのタイミング
アップセルを成功させると企業やブランドの売上につながりますが、無闇にアップセルを行うだけでは、ただの押し売りになってしまいます。アップセルを成功させるためには、顧客にとって適切なタイミングで行うことが重要です。ここでは、そのタイミングについて抑えるべきポイントをいくつか紹介します。
顧客の感情が高まっている状態
ジョイ・コールマン『100日ファン化計画』によると、効果的なアップセルのタイミングの1つは「顧客の感情が高まっている状態」です。つまり、企業やブランドに対してポジティブな感情を抱いている際に、より良い商材を提案することで購入してもらえる可能性が高まります。例えば、フェスなどのイベントに参加した顧客に対して、グッズやお土産の販売を行うことがアップセルの例です。その他の商材でも、顧客が商材の効果に満足感を抱いているタイミングでより効果的な上位商品を提案すると良いでしょう。
顧客が商材の購入を決断した時
商材の購入を検討している段階の顧客に対して、次から次へと上位商品の提案をすることは、顧客の目標が達成されていない状態では迷惑となりかねません。ですが、顧客が商材の購入を決断した時には、顧客はニーズに合う商材を見つけたことでポジティブな感情を抱いていることが多く、アップセルの成功率が高まります。例えば、ジムなどのサービスの契約時に、顧客に対してウェア貸出やボトル購入などの追加契約や、より上位のプランを薦めることがアップセルの例です。
顧客の抱える課題を発見した時
toB、toCの商材どちらにも当てはまる効果的なアップセルのタイミングは、顧客の課題が判明した時です。
ラッセル・ブランソン『DotComSecrets』によると、顧客の課題を素早く発見するためには、お客様が相談やアドバイスを受けられるお客様窓口の設置が効果的です。窓口ではエラーやクレーム対応を迅速に行うことは基本ですが、気軽に質問や相談ができるような仕組みを設けることで、悩みや要望を把握でき顧客に新たなツールや商品の提案ができます。toB、toC商材共に、顧客の課題を発見する機会を逃さないようにしましょう。
課題解決によるアップセルの例として、toCであれば簡単な質問に回答することで、顧客それぞれに最適な上位商品を提案するといったことが挙げられます。
集客商品から利益商品に替えたい時
マイケル・マスターソン『大富豪の起業術』によると、企業目線でアップセルを行うべきタイミングは、集客商品(フロントエンド)を購入した顧客に対して利益商品(バックエンド商品)を売りたい、といった時です。つまり、低価格や無料といった集客商品で興味や来店機会を作り獲得した新規顧客に対して、企業の売上に直結する本命の利益商品を売るということです。
利益商品へと誘導するには、集客商品に満足してもらう必要があります。満足した顧客に対して、さらに良いスペックや効果を期待させる利益商品を薦めましょう。
顧客視点でタイミングを見極めアップセルを行う
アップセルを行うべきタイミングや、成功率を向上させるタイミングについて紹介しました。既存顧客は、抱える課題を解決したいとき、またブランドや会社に対する満足度が高まっているときなどに商材の購入を決定しやすいです。
アップセルを成功させることで顧客との長期的な関係を築いていくことで、顧客単価やLTVを上げられるだけでなく、集客商品から利益商品へと替えていくことができます。
しかし、求めていない顧客に対してアップセルを行うことで、良い印象を与えず顧客が離れてしまったり信用を失ってしまうことも考えられます。そのため、顧客視点でアップセルをするべきタイミングを考えるようにしましょう。
■参考文献
ラッセル・ブランソン『DotComSecrets』
ジョイ・コールマン『100日ファン化計画』
マイケル・マスターソン『大富豪の起業術』
関連記事
scroll