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顧客は来店前に意思決定を終えている?Googleの唱えるZMOT
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顧客は来店前に意思決定を終えている?Googleの唱えるZMOT
顧客は来店前に意思決定を終えている?Googleの唱えるZMOT
近年では、インターネットで商品を確認した後に実店舗に訪れ製品を購入するというウェブルーミング的な購買の流れをたどる消費者が多くいます。このような動向はおよそ10年前にも存在しており、「顧客は店舗に訪れる際にはもう購入するものが決まっている」ということを主張したZMOTと呼ばれるマーケティング理論も当時誕生しました。本記事ではそのZMOTに加え類似した概念としてFMOTやSMOTについて考えていきたいと思います。
FMOTとは
ZMOTの解説を行うにあたり、先に提唱されたFMOTを紹介したいと思います。
FMOTとは2000年代前半に提唱された概念であり、First Moment of Truthの略称です。Moment of Truthとは「真実の瞬間」を意味し、顧客が購入の意思決定を行ったり顧客が製品とのつながりを持つ瞬間のことを指します。そして、FMOTでは「顧客は店舗に並べられた商品を見た際、最初の数秒間の間に何を購入するか意思決定を行う」としており、真実の瞬間はその最初の数秒間にあると主張しています。
この概念が誕生した背景として、当時のテレビ広告における行き止まり感が挙げられ、そこから実際の問題は店舗での販売方法にあるという主張が生まれました。そのため、パッケージに限らず、並べられている商品の中で目立たせるような施策が当時多く取られました。
ZMOTとは
ZMOTとはZero Moment of Truthの略称で、2011年ごろにGoogleによって提唱されたマーケティング理論です。FMOTから派生した理論であり、ZMOTでは「真実の瞬間」は来店前に既に訪れているとし、「顧客は店舗に訪れる際にはもう購入するものが決まっている」と主張しています。
背景としてはやはり、デジタル化の加速が挙げられます。インターネットの拡大により自身で商品に関する情報を幅広く収集することが可能になり、それが影響していると言えます。顧客は自身のニーズに合った商品を自分自身で検索し、実店舗では「購入」のみを行う傾向にあるため、来店前にインターネット上でのマーケティング活動を通じて彼らの心を掴むことが一番重要だとZMOTでは主張しています。これはAISASやAISCEASなどのフレームワークにも反映されており、近年の消費者の購買行動のステップには「検索(Search)」が必ず含まれていると言っても過言ではありません。(それらのフレームワークに関する記事はコチラ)
具体的な行動としてはインターネット広告、SEO対策、SNSマーケティングなどが挙げられ、いかに顧客との接点を来店前に持つことができるかが重要になってくるでしょう。
類似フレームワーク
SMOT
Second Moment of Truthの略で、商品購入後それを使用した際に訪れる「真実の瞬間」を指します。購入し使用した際に、良い顧客体験を提供することができると顧客は再び同製品を買おうと考えるようになるため、FMOTと合わせて購入の意思決定は二度訪れると言えます。
TMOT
Third Moment of Truthの略で、FMOT、SMOTに続いて訪れる「真実の瞬間」を指しています。ただ、ここでは3度目の購入の意思決定を指しているわけではなく、繰り返し購入し利用している内にその製品のファンとして定着する瞬間のことを指します。
まとめ
FMOT、SMOT、TMOTは消費者の心理的な要素を示していると同時に顧客の定着の流れを表しており、マーケターとしてこれらの「真実の瞬間」を意識しておくとよりリピーターを増やすことができるかもしれません。ただ、近年の買い物の在り方を考えてみたとき、消費者はより慎重になっており、インターネットを通じてまず情報を得ることが主流となっているため、やはりZMOTを意識することも非常に大切でしょう。そのため、ZMOT→FMOT→SMOT→TMOTという流れで考えることが今後は求められるでしょう。本記事を通し、よりSEO対策などを含むデジタルマーケティングの重要性についても理解していただけたら幸いです。
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