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AIDA / AIDMAは時代遅れか?新フレームワークを考える
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AIDA / AIDMAは時代遅れか?新フレームワークを考える
AIDA / AIDMAは時代遅れか?新フレームワークを考える
AIDA(AIDA Process)やAIDMAは消費者の購買行動を表すマーケティングにおける基礎的なフレームワークです。ただ、古くから使われている考え方であるため時代遅れと揶揄されることも少なくありません。そのため、デジタル化に代表されるように、変わりゆく現代ではAIDAをベースとした似たフレームワークが多く考案されています。本記事ではAIDA及びAIDMAの解説に加え、それらの新しく考案されたフレームワークに注目しその意味について考えていきたいと思います。
AIDA / AIDMAとは
AIDAは1920年代頃にアメリカで登場した概念であり、上記でも触れたように消費者の購買行動を表したマーケティングフレームワークです。Attention(注目)・Interest(興味)・Desire(欲求)・Action(購買行動)の頭文字をとったもので、消費者は無意識の内にもこのステップに従っていることを示した理論です。つまり、それぞれのステップに順序だてて訴えかけるような活動を行うことで最終的な購買行動に繋げることができるということです。例えば、Desireに訴えかけるような広告をいくら出していても顧客がInterestの段階に到達していなければ、その広告は価値が薄いということが分かります。そのため、AIDAのバランスを意識することで適切なマーケティング活動を行うことが可能になります。
また、AIDAから派生したフレームワークがAIDMAであり、Desire(欲求)とAction(購買行動)の間にMemory(記憶)が存在すると提唱しています。製品やサービスを欲しいと思っていても実際に購入に至るまでの間には検討する時間があり、その間に記憶は薄れ別の商品を買ってしまう場合もあります。そのため、AIDMAでは消費者の記憶に対するアプローチも重要だと述べています。
近年の新フレームワーク
近年、グローバル化やデジタル化により人の購買行動は以前と大きく変化しています。そのため、消費者の購買プロセスも同様に変わっていると考えられるようになり、様々な類似フレームワークが考案されるようになりました。今回はその中から3つ取り上げたいと思います。
AIDCAS
Attention(注目)・Interest(興味)・Desire(欲求)・Conviction(確信)・Action(購買行動)・Satisfaction(評価)の頭文字を取ったものです。AIDMAでは記憶に定着することを重要視していましたが、それよりも消費者が「これが自分にとって必要だったものだ」と感じてもらうことが重要だと捉えられています。また、購買行動を終着点と捉えていないのが特徴であり、その代わりに顧客からの評価、顧客体験を重要視しています。
AISAS
Attention(注目)・Interest(興味)・Search(検索)・Action(購買行動)・Share(共有)の頭文字を取ったものです。このフレームワークは特にオンラインショッピングをはじめとしたデジタル化の影響を受けていると言え、Desireがなくなる代わりにSearchが入っていることが特徴です。また、近年のSNSの普及などからShareも追加されており、口コミの力が注目されていることが分かります。
AISCEAS
Attention(注目)・Interest(興味)・Search(検索)・Comparison(比較)・Exmination(検討)・Action(購買行動)・Share(共有)の頭文字を取ったものです。AISASをより具体的にしたようなもので、ここでは消費者がインターネット上で比較、検討を行うプロセスが組み込まれています。AIDMAなどでは顧客を受動的なものとして捉えていましたが、顧客を能動的なものだと捉え、より顧客を主体に置いた考え方をしています。
まとめ
今回はいくつかの類似したフレームワークを紹介しましたが、どれもAIDAをベースにはしていることが分かります。共通して言えることはまず注目を集めることがマーケティング活動の始まりであると言えます。またAIDAが考案された19世紀頃との違いで言うと、時代の変化と共に消費者側がより能動的に製品やサービスをを選択するようになってきており、それが例えばAISCEASには大きく反映されています。AIDAは今尚盛んに使われる基本的な概念であり決して時代遅れではありませんが、変化していく現代ではより柔軟に考えていく必要はあるかもしれません。これからも時代は変化していきますが、消費者の購買行動のステップは今以上に変化していくのでしょうか?
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