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それ誤用かも?今更聞けないステマ(ステルスマーケティング)とは
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それ誤用かも?今更聞けないステマ(ステルスマーケティング)とは
それ誤用かも?今更聞けないステマ(ステルスマーケティング)とは
ステルスマーケティング(以下ステマ)と聞いたことはないでしょうか?最近ではTikTokにステマの疑惑が浮上しており、一部で注目を集めています。普段よく耳にするこの単語ですが、実は正しい意味で使用していないケースもあるかもしれません。本記事ではTikTokの例を取り上げながらステマとは一体何か、またステマと混同されがちな概念についても取り上げていきたいと思います。
ステルスマーケティングとは
ステマとは、消費者にそれが宣伝と悟られないように宣伝を行うマーケティング手法のことを指します。航空機などが敵のレーダーに発見されないようにする取り組みを軍事用語でステルスとも呼ぶように、ステルスとは「こっそりと行う行為」などを意味します。敵にばれないように航空機を送り込むように、消費者に宣伝とばれないように製品・サービスの情報を届けることがステマだと考えると分かりやすいかもしれません。
具体的にステマには様々なパターンが存在します。一般消費者を装い、あくまでも中立的な立場だと見せながら製品・サービスの批評を行うケースもあれば、有名人やインフルエンサーに中立的な立場を装って宣伝を行ってもらう場合などもあります。
ステマは違法か
上記のように聞くと詐欺に似たように聞こえますが、実際のところ国内では全てが違法というわけではなく、半ばグレーな部分があります。というのも、法律上でステマが違法になるのは消費者に製品・サービスの性能などについて虚偽の情報を提供した際だからです。ここで虚偽というのは実際以上に優れたものだと偽ったり、競合の製品・サービスよりも大幅に優れていると消費者に誤認させるようなことを指します。また、違法ではなくともステマは消費者の不信感を煽るため、評判の下落に繋がり、炎上するケースも多々あります
TikTokのステマ疑惑
今回TikTok運営会社のBytedance日本法人は、特定のTwitter上のインフルエンサーに報酬を支払ってTikTok上の動画を投稿させたとされています。著名なTwitter上のインフルエンサーにTikTok上の動画を拡散してもらうことでTikTokの利用者を増やすことが目的だったとされており、昨年末までこの取り組みは行われていたそうです。また、投稿にはこれが宣伝であり金銭の取引があったということなどは伏せられており、ステマであっても違法かどうかはまたグレーなところではあります。
似た概念
混同されがちな概念として今回はバズマーケティングとバイラルマーケティングを取り上げたいと思います。インターネット上のマーケティング活動で用いられますが、実際はそれぞれ全く異なった概念となっています。
バイラルマーケティング
バイラル(Viral)とは「感染的な」と訳されるように、人から人へ情報が広まっていくよう仕向けるマーケティング方法です。製品・サービスを利用した人が他の人にその情報を共有するよう仕向けるような施策が取られ、指数関数的にどんどん広まっていく点が特徴となっています。消費者が製品・サービスを他者に紹介するという点でステマと混同されてしまっていると言えます。
バズマーケティング
SNSなどで「バズる」という言葉が用いられるように、バズマーケティングでは人々の口コミを利用して宣伝を行うマーケティング方法です。バズマーケティングではインフルエンサーなどを活用し、戦略的に口コミを発生させ、それをきっかけに人々にその情報を拡散していきます。口コミを利用するという点でバイラルマーケティングと似た部分もありますが、異なった概念になります。また、ステマでもインフルエンサーを活用してバズらせるケースもありますが、宣伝だと公にせず行われるため、バズマーケティングとは異なります。
まとめ
今回は最近話題のTikTokのニュースを踏まえてステルスマーケティングについて取り上げました。マーケターでなくともステマという単語は色々な場面で見かけることがあるかもしれませんが、それが実際に意味するところを知らない人も少なくないと思います。また、マーケターもステマに該当しないようなマーケティング活動を心がけることが重要でしょう。
参考:
朝日新聞 “TikTok日本法人がステマの疑い 報酬支払い動画のツイート依頼”
日経XTrend “TikTokでも疑惑 「ステマ」の問題・違法性とは? 知っておきたい10のポイント“
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