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SNSデータから消費者傾向を把握する
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SNSデータから消費者傾向を把握する
SNSデータから消費者傾向を把握する
SNSには利用者属性の偏りという問題があります。SNSはその種類によって利用者数や利用者属性が異なっています。株式会社ガイアックスがまとめたところによると、2019年の推定MAUはTwitterが4500万人、Instagramが3300万人、Facebookが2600万人ですが、TwitterとInstagramが若年層の利用率が高いのに対し、Facebookは中高年層の利用率が高くなっています。
(Social Media Lab: https://gaiax-socialmedialab.jp/post-30833/)
もう一つ、SNSには「なりすまし」とか、「盛る」とかいった問題もあります。自己呈示理論*1によれば、人は、他人がもつ自分に対しての印象をある程度コントロールしたいという欲望を持っているということです。また、自己開示理論*2によれば、自己イメージをコントロールするために自分の近況・考え・感情・感想・評価を報告する傾向があるそうです。どちらの理論から見ても自己イメージをよく見せたいという願望は共通で、そのためにSNS上の書き込みには明らかなバイアスが存在すると考えられるのです。
これらのバイアスを除去して消費者の傾向を正確に把握するためには、地理情報や属性などの客観的な情報による修正を行う必要があると考え、現在その方法を調査中です。
1*自己呈示理論 (self-presentation theory):社会学者のGoffman(1959)が考え出した概念で(中略)、定義には諸説あるが、栗林(1995)※は「他者の自分に対する認知あるいは評価を統制するために,自己に関する情報を伝達しようとする意図を伴った行動」と定義した。(「賞賛獲得欲求・拒否回避欲求が大学生の被服行動に及ぼす影響 4-1.自己呈示の概念について」, 堀優花, 2017,
http://educational-psychology.edu.mie-u.ac.jp/thesis/2017/hori/forthone.html)
※栗林克匡(1995).自己呈示―用語の区別と分類―
2*自己開示理論 (self-presentation theory): 自己開示(Self-Disclosure)は、Jourard&Lasakow(1958)によって初めて用いられたが、それは、「自己についての心理的、個人的な‘情報を他者に伝えること、すなわち、自分の諸側面を他者に打ち明けることであり、一般に他者との結合を強める効果をもつ行為性をさしている」。(「自己開示に関する基磯的研究(1)一聞き手と話し手の問題一」森下高治,1995
http://www.osaka-sandai.ac.jp/file/rs/research/archive/18/18-08.pdf)
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