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従業員の働き方の先にあるインターナルマーケティングの必要性

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従業員の働き方の先にあるインターナルマーケティングの必要性

投稿日:2021年11月17日/更新日:2021年11月17日

internal marketing

マーケティングという言葉を聞くと、多くの人が広告や宣伝、ブランディングといった消費者をターゲットとして認知や購買行動を促進させることだと考えると思います。しかし、こうしたマーケティングという考えの中で見落とされがちターゲット層がいます。それは、従業員です。今回は、従業員をターゲットとしてマーケティングを行う、「インターナルマーケティング(インナーマーケティングとも言われる)」の意味とその必要性について考えます。

多くが見落としがちな「従業員ののエンゲージメント」という視点

近年では、従業員の働き方が大きく見直されています。ワークライフバランスや副業などといった言葉が多く聞かれるようになり、社員にとってより良い働き方について考える企業も増えています。

しかし、従業員の仕事に対する積極性ややる気など、いわゆる社員のエンゲージメントについて改善しようとしている企業は少ないのではないでしょうか。

アメリカのリサーチ・コンサルティング会社であるGallupの調査によると、一般的に自分の仕事に積極的に取り組む社員は、全体従業員の約15%しかいません。一方で、従業員全員が積極的に仕事に取り組むことで、ビジネスの利益率が21%も向上することも明らかになりました。

このように多くの企業で、従業員のエンゲージメントに改善の余地があることが分かっています。しかし、従業員のやる気や生産性を高める仕組みづくりはどのように行えばいいのでしょうか。従業員のエンゲージメントを高めには、社内全体での取り組みが必要です。そのような場合に、誰が先頭に立って進めていくべきでしょうか。

なぜ従業員のエンゲージメント向上にマーケティングが必要か

最近では、従業員のエンゲージメントを高めるためには、マーケティングのプロに任せるべきという考えがあります。なぜなら、今日のマーケティングが行っているのは、

「顧客の興味を引いたり、有益な関係を築くために、顧客リサーチ、データ、自身の創造力を使って、様々な場面で顧客体験をデザインすること」

です。そして、この文章における顧客を従業員に置き換えたものが、従業員をターゲットとするマーケティング、つまりインターナルマーケティングなのです。

インターナルマーケティングの本質は、一般的な顧客をターゲットとするマーケティングにおいて、言葉やイメージによって顧客に自社の商品やサービスについて興味を持ってもらい、購買意欲を高めるのと同様に、従業員の働く意欲を高めるために仕事という体験をどのようにデザインするかを考え、効果的な施策を打ち出すことにあります。

インターナルマーケティングの慣習をつくる

従業員のエンゲージメントを高めるためには、いくつかの注目するべきポイントがあります。それは、コミュニケーションと組織内のつながりです。

  • 担当者を任命し、異なる部署間でのコラボレーションを促進する

各部署で社員のエンゲージメントを高めるためのリーダーとなる担当者を任命し、彼らを集めて、社内のコミュニケーションを改善し、それを文化として確立するためのチームを設立します。会社が目指すエンゲージメントのレベルを具現化し、それを達成するために部署間のコラボレーションを促進することができます。

  • 主要な社内コミュニケーションの方法を確立する

インターナルマーケティングでは、既にさまざまなコミュニケーションに埋もれている社員をターゲットとします。そのため、新しいコミュニケーションのシステムやツールを導入して余計に混乱させるのではなく、今あるコミュニケーションの方法で主要なものを絞って、それをさらに効率化することを考える方が効果的です。新しいコミュニケーションツールではなく、メールやミーティングを今までよりも使いやすく、やりやすくするための工夫が必要です。

  • 必要な研修、ツール、予算を提供する

社員のエンゲージメントを高めるための研修などの投資は、生産性の向上に直結します。また、そのためのコミュニケーションを培うには、日々の仕事を通してだけでは難しいため、しっかりとしたトレーニングの機会を設けることが重要です。

  • 具体的な目標と評価方法を設定する

評価できないものを改善することはできない — これはインターナルマーケティングにおいても当てはまります。特に、社内のコミュニケーションの質をどのように評価していくのが適切なのか、またゴールは具体的にどう示すのがいいのかは、十分な思考と議論を要します。コミュニケーションのリーチや頻度を数値化し、さらにそれを社員のエンゲージメントに照らし合わせてモニタリングしていく仕組みをつくるなど、目標を達成するためには、しっかりとした評価方法を設定することが重要です。

参考:Forbes “Internal Marketing : What It Means And Why It’s Important” / Michael DesRochers (https://www.forbes.com/sites/forbesbostoncouncil/2019/08/05/internal-marketing-what-it-means-and-why-its-important/?sh=45e8535d4086)

 

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