Facebookも恐れる、広告価値を半減させる新iOS14

Facebookも恐れる、広告価値を半減させる新iOS14 - Truestar Consulting Group

Facebookも恐れる、広告価値を半減させる新iOS14

下の動画は YouTube 上で、3,700回視聴され、132のいいねがついた非公開のFacebookの動画ですが、同時に5,200のDislike(低評価)がついています。これは、Facebook が現在行っている、”Good Ideas Deserve To Be Found”(良いアイディアは発見される価値がある)というキャンペーンの一環として作成されたものです。

表では、「中小企業などの小規模でローカルなビジネスを支援しよう」というメッセージを伝えています。しかし本質的には「パーソナライズ広告の便利性」をアピールするものになっています。

この動画の最大の目的は、今月のはじめにリリースされるiOS 14.5 で、パーソナライズ広告を表示するために必要なユーザーによる「ユーザー活動をトラッキングすること」への同意・許可を促すことです。

パーソナライズ広告は、デジタル広告界を牛耳るGoogleやFacebookなどが、膨大なユーザーデータから個人の特徴をグラフ化して管理することで可能になっています。そのため、スマートフォンには広告のためのユーザー認証システムが導入されています。例えば、i phoneにはAppleのIdentifier for Advertiser (IDFA)、Googleのスマートフォンには Google Ad IDが組み込まれ、それによってパーソナライズ広告を実現するための、個人の特徴や興味関心などのプロフィールを構築しているのです。

広告の価値の半分はパーソナライゼーションに起因する

Facebookは、「広告の価値の半分はパーソナライゼーションによるもの」であると明言しています。

それはどいういう意味なのでしょうか。

ユーザーの特徴や興味関心などのプロフィールに合わせた広告表示を可能にすることは、広告の効果と効率を飛躍的に向上させます。特に中小企業やローカルなビジネスにとって、ターゲットを絞って広告を行うことは費用の面においても願ったり叶ったりであると言えます。

 

パーソナライゼーションに関する記事はこちら

パーソナライゼーションで見直すべき2つの顧客層

パーソナライゼーションへの3つの要素

 

新しい iOS14 はデジタル広告界にとって脅威でしかない理由

しかし新しく導入される iPhone のオペレーションシステム、iOS14 では今までよりプライバシー保護の機能が大きく向上されました。これにより、これまで存在しなかった「ユーザー活動をトラッキングすること」への許可/拒否の項目が生まれたのです。ユーザー活動のトラッキングは、すなわちユーザーの特徴や興味関心のプロフィールを構築することを表します。パーソナライズ広告を表示するために、このユーザープロフィールが必要不可欠です。もし、ユーザーがこの「ユーザー活動をトラッキングすること」を拒否すれば、広告のパーソナライゼーションは不可能になります。

新しいiOS14によって、デジタル広告の効率と効果というメリットが脅かされることになっています。GoogleやFacebookなどの大手は、次の12カ月間で最大で約25億円の損失が生まれるリスクがあります。

そのため、Facebookはパーソナライズ広告の利便性をアピールする動画を公開したのです。EUのGDPRの成立以降、個人情報・プライバシーの保護が重要視されるようになっている中で、デジタル広告も変革を求められています。

 

参考:”Facebook Want You to Want Personalized Ads. It’s Not Going Well” (https://www.forbes.com/sites/johnkoetsier/2021/03/01/facebook-wants-you-to-want-personalized-ads-its-not-going-well/?sh=7d8499153889)