顧客のAOV（平均注文金額）を高める5つの方法

投稿日：2021年6月8日／更新日：2021年6月22日

マーケティングに必要不可欠、AOVとは？

AOVとは、顧客が1回の購入で注文する合計価格の平均のことで、日本語では「平均注文金額」と呼ばれています。AOVは、マーケティング・広告宣伝・顧客体験などから得られる顧客エンゲージメントを金額として表したものとも言えます。なぜなら、より高いエンゲージメントを持つ顧客は、より多くの商品を購入しその分多くの代金を払っているからです。そのため、マーケティングやブランディングの効果を評価するための1つの指標として活用されます。

また、ビジネスにとって既存顧客のAOVを高めることは、新規顧客を獲得することと同等に重要な課題です。アメリカの調査会社によれば、既存顧客の平均注文金額は新規の顧客に比べて、67%以上も高いことが分かっています。さらに、既存顧客の方が、ニューリリース商品などの購入・宣伝効果による購入の確率が高いとされています。

ある程度のビジネスリソースを割いて、既存顧客に働きかけてAOVをの向上を図ることで、売上増加につなげることができます。

特定の期間におけるAOVは、以下の公式によって求められます。

（X期間の売上合計）/　（X期間のトランザクションの合計数）

AOVを高めるための5つの方法

１．ここぞというタイミングでのアップセル

アップセルとは、商品販売の手法の一つで、顧客が最初に希望した商品よりもさらにアップグレードした商品を販売することです。顧客が購入を決めている商品やサービスに対してどのような、またどのように付加価値を与えることができるかを考える必要があります。アップセルで付加価値と同等に重要になるのが、アップグレートを促すタイミングです。購入を決定する前にアップセルをしても、顧客を遠ざけてしまう可能性が高いです。購入を決めていて、かつそれに対してわくわくしているタイミングを見計らうことが大切です。

２．顧客の興味やスタイルに合わせたクロスセル

クロスセルとは、お客が購入しようとしている商品と別の商品をペアとして提案し、販売する手法です。店舗やレストラン、オンラインショップでも、クロスセルが効果を生み出す余地があります。例えば、レストランでも食事のメニューにそれぞれの料理に合うカクテルなどを表示しておくことで、ペアとしての注文を促すことができます。

３．注文量の増加を促進させるまとめ売り

まとめ売りは、注文量を必然的に増加させることができますが、その商品のまとめ方が顧客にとって価値のあるものでなければいけません。まとめ売りの本質は、まとめ売りされる商品に１つずつにかかる値段を下げることで、顧客に総合的により多くを購入してもらうことにあります。加えて、オンラインストアでは複数の商品をまとめて売ることで送料や梱包材などの節約にもつながります。

４．特典獲得のための最低購入額を設定

様々な方法の中で、AOVを高める上で最も有効なものは何でしょうか。購入を決めている顧客が購入金額をあげるために商品を追加で買い物かごに入れるときがあります。それは、オンラインショッピングで送料無料の特典を獲得しようとする場合です。「5000円以上のお買い上げで送料無料！」などのメッセージは、AOVを高める上でとても効果的です。その他にも、「〇〇円以上で限定ギフトプレゼント」なども魅力的です。

このようなメッセージは、顧客に伝えるタイミング・表示するタイミングが重要です。カスタマージャーニーマップを基にして、どのタイミングで伝えるのが最も効果的であるかを分析し、決定すると良いでしょう。