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今どの会社にもブランドパーパスが必要な訳

今どの会社にもブランドパーパスが必要な訳

投稿日:2021年4月27日/更新日:2021年6月22日

最近のITスタートアップの多くが、「自社の商品は社会を良くする」という約束を提示しているように見えます。この傾向は、一時的な流行りと認識されそうですが、このように世の中を良くするという信念や約束を掲げる傾向は、スタートアップやベンチャーのみならず世界的な大企業の中でも見られます。

そのため、企業の信念や目的を明確化することは、一時的なトレンドよりも、今の時代で必要とされているものと考えるべきなのかもしれません。

コロナウイルスの流行、国家の政治危機、社会的不安。これらの要素が人々に「より良い社会」に対するいっそうの切望を生んでいます。このような人々の切望は、底の深い井戸に溜まり続けています。ここ15年の間で行われた調査によると、ミレニアル世代(2000年前後に社会に出た世代)の多くが、社会に良い変化をもたらすための責任を感じると答えています。近年では、SDGsや環境問題の影響から、社会を良くするという意識はミレニアル世代だけでなく上の世代でも高まっているといえるでしょう。

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文化的共感を生み出すブランディング

アメリカでは、BuschやGeneral Motorsなどの大企業が今年のスーパーボウルの広告において、ブランドパーパス(企業の信念や存在意義)に関する広告宣伝に多大な投資をしています。これは、スーパーボウルCMに限られたことではなく、これから企業規模に関係なく、ブランドパーパスにフォーカスした広告が増えていくと考えられています。

ではなぜスタートアップから大企業までが、企業の存在意義—ブランドパーパスが重要と捉えているのでしょうか。その理由は大きく4つあります。

1.商品・サービスの購入を促進する

明確化されたブランドパーパスを持つことは、ブランドに良い印象を持たせるためだけではありません。先ほどのAnheuser-BuschやGeneral Motorsが展開したスーパーボウルでのテレビCMでは、ブランドパーパスを意識した宣伝を行っていました。特にアメリカの大手飲料メーカーであるanheueser-BuschのCMは、コロナ終息後に親戚や仲間が集まって再会することをテーマにしたもので、パンデミック下での人々のコロナ終息後の夢、つまり今より良い社会への実現を約束するような広告でした。その結果、あるデータによるとこのCMが放送されてから顧客のanheueser-Buschの商品に対する購入意欲を156%増加させたことが分かっています。

2.ブランドに適した顧客との関係を構築する

Z世代(1997年から2012年に生まれた世代)は、1つ上のミレニアル世代と同じように、ブランドは信憑性・透明性のある存在意義とそこから生まれる戦略が必要であると考え、共感できるブランドパーパスを掲げるブランドに対してのみ信頼感とロイヤルティを感じるといいます。これらの2つの世代は、これからベイビーブーマーに代わって消費活動を担う人々になります。そのため、彼らが重要視するブランドパーパスは、これからの企業になくてはならないものになっていくことが予想されます。

3.従業員との関係を良好にする

顧客に響くブランドパーパスは、ブランドの社員・従業員に対しても同じように共感を生みます。従業員に限らず、これから入社を希望する人々は、ブランドがCMや広告で何を発信しているかをチェックしています。人々は、日々の生活の中でなく、仕事の上でも常にインスピレーションを求めています。そのため、多くの人がインスピレーションや存在意義、ミッションを感じられる仕事がしたいと感じています。ブランドパーパスはブランドの外だけでなく、社内のチームワークを高めることにもつながります。

4.ブランドのマーケティングプランの軸となる

はっきりとしたブランドパーパスが確立されていなければ、ブランドのマーケティングプランの方向性を決めるためにカギとなる問いの答えははっきりしません。マーケティングによって何を達成したいのか?どんな手段でゴールの達成を目指すのか?競合他社と自分たちのブランドはどう差別化するのか?ブランドパーパスが明確になれば、自社のマーケティングで何をすべきか、どうすればいいのかが見えてきます。

参考;Forbes “Brand Purpose Isn’t Just For Big Brands” / Abbi Whitaker (https://www.forbes.com/sites/forbesagencycouncil/2021/04/13/brand-purpose-isnt-just-for-big-brands/?sh=77b2b72b1f59)

 

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