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Amazon Music Primeのアップデートは改悪なの?
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Amazon Music Primeのアップデートは改悪なの?
Amazon Music Primeのアップデートは改悪なの?
2022年11月に、音楽配信サービスの「Amazon Music Prime」が大幅にアップデートされました。それに対し、一部の無料会員から「不便になった」「もう使わない」「改悪である」という批判の声が集まっています。
実際、本ブログを書いている私もアップデートを受けてAmazon Music Prime を使わなくなり、他の音楽配信サービスへと移行しました。
ここでは、Amazon Music Primeがどのようにアップデートされたかその内容と目的、なぜ改悪と言われるのか、アップデートによりどのような効果が見込めたのか、などについて考察していきます。
Amazon Music Primeのアップデート内容
Amazonは、月額550円を払うprime会員(有料会員)に対して、無料配達だけでなくAmazon Music Primeやprime reading、Prime Video などのサービスを特典として提供しています。その他に、追加で月額880円〜を支払うことで、Amazon Music Unlimitedという定額音楽配信サービスも提供しています。
ここでは、Amazon Music Primeについて2022年11月のアップデート内容を紹介します。大きく以下の3つが大きな変更点です。
・聴き放題楽曲数の増加
・楽曲のシャッフル
・スキップ回数の制限
まず、1つ目の聴き放題楽曲数の増加は、200万曲から1億曲以上へと変化しました。これはユーザーにとって嬉しいアップデートですが、2つ目の「楽曲のシャッフル機能」が追加されたことにより、自由に楽曲を選択して聞くことができなくなりました。例えば、あるアーティストのAという曲を選択すると、同じアーティストやアルバムの別の曲Bが流れるという仕様です。
3つ目のスキップ回数制限とは、楽曲を次の曲へとスキップすると5回ほどでスキップ回数が上限に達し、Amazon Music Unlimitedへのアップグレードを促される機能です。また、同じ曲内で再生箇所を進めたり戻したりする機能は、Amazon Music Primeでは使用できません。
その他、音質が「SD音質のみ」や、作成したプレイリストを再生すると「傾向の似た曲が自動的にレコメンドされ再生される」といった変更もありました。
以上のように、Amazon Music Primeは曲数が増えたものの、聴きたい曲を自由に聴けないという特徴があるため、「改悪」「不便」と言われるのでしょう。
アップデートの目的と、ユーザーの反応
考えられる目的は、以前よりも強力にAmazon Music Unlimitedへのアップグレードを促し、サブスク利用をさせることでしょう。一般的なサブスクアプリでも、機能の制限をしつつアプリの一部機能を解放し、顧客に利用体験をさせることで「有料でも利用したい!」と思わせる手法が取られています。
しかし、今回のAmazon Music Primeでは「もっと聴きたいからアップグレードしたい」というよりも、「不便だからアップグレードするしかない」というマイナスな印象が強いようです。ニュースサイト等に寄せられるコメントには、「望んでいない曲を聞くのは苦痛だ」「ユーザーに不自由を強いる仕様である」などというネガティブなものが多くみられます。
本来、無料版のアプリは有料版のお試しとして提供され、心地の良い顧客体験を与え、購買意欲を高めてサブスクへと誘導するものです。しかし今回のAmazon Music Primeの不便な仕様は、体験を通してマイナスな評価を得てしまっています。
どのサブスクにおいても、無料版を体験して離反する顧客がいることは確かですが、Amazon Music Primeの場合は以前までできていたことができなくなったという改悪のために、従来の顧客も離反してしまったと考えれます。
アップデートによる効果
Amazon Music PrimeとAmazon Music Unlimitedの正式な利用者数は、Amazon公式により公開されていません。ICT総研の2022年 定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査 によると、2022年11月までの時点ではAmazon Music Primeの利用者数が551人と最も多いことがわかります。有料版のAmazon Music Unlimitedは、その約半分の295人です。
一方、顧客満足度に関しては以下の表によると、Amazon Music Prime、Amazon Music Unlimited共に、他の定額制音楽配信サービスと比較して低いことがわかります。
この調査後に大幅なアップデートが行われたため、アップデートが吉と出るか凶と出るかは今後のユーザー数の変遷をみていきたいと思います。
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