アジア大会で正式採用され、eスポーツの盛況から見る関連業界今後のマーケティング戦略動向?
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eスポーツにおけるマーケティングは効果的?Z世代・ファンへの効果
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eスポーツにおけるマーケティングは効果的?Z世代・ファンへの効果
eスポーツにおけるマーケティングは効果的?Z世代・ファンへの効果
eスポーツは近年オリンピック種目として採用され、注目を集めています。国際オリンピック委員会(IOC)は、2023年6月にシンガポールで第1回オリンピックeスポーツウイークの開催を決定しました。
そんなeスポーツですが、日本でのeスポーツの浸透状況や、オリンピックに採用された背景や、マーケティングにおける効果などについて考察します。
eスポーツとは?
eスポーツとは「エレクトロニック・スポーツ」の略で、ビデオゲームなどを使った対戦をスポーツ競技として呼ぶ際の名称です。
eスポーツの競技人口・種目
eスポーツの日本における競技人口は約390万人であると言われています。採用されたeスポーツ競技種目には、『エーペックスレジェンズ』『クラッシュロワイヤル』『マインクラフト』など日本でも有名なオンラインゲームが挙げられます。ゲームのカテゴリーはパズル・レース/スポーツ・格闘対戦・FPS.など様々です。現在は様々なeスポーツの大会やイベントが開催されており、年齢や性別、地域などを問わず参加ができます。
eスポーツの社会的意義
経済産業省によると、eスポーツは「様々な周辺企業・産業への経済効果」だけでなく「様々な社会的意義」が見込めます。例えばeスポーツ大会や練習場を全国で展開することにより地方創生に繋がったり、eスポーツのプレイヤーや開発者を育成するための機関が登場し教育が充実したりといったことです。これらはSDGsの目標でもあり、社会的意義があると考えられます。
引用:「日本の e スポーツの発展に向けて」- 経済産業省 (10ページ)
eスポーツの市場規模
参考文献:
「日本の e スポーツの発展に向けて」– 経済産業省
「令和3年度コンテンツ海外展開促進事業(Z世代におけるeスポーツ及びゲーム空間における広告価値の検証事業)」- 経済産業省
経済産業省によると、eスポーツの市場は「エコシステム領域及び直接市場」、「波及領域」に二分されます。大会やイベント、プレイヤー、オーディエンス、プラットフォーム、スポンサーといった「直接市場」規模は、2022年には91億円にのぼると推定されています。(2018年時点)
「日本の e スポーツの発展に向けて」- 経済産業省(15ページ)
2018年時点では、市場規模は直接市場44億円、エコシステム領域112億円であり、それぞれの内訳は以下の通りです。スポンサー・広告の市場が多くを占めることがわかります。
「日本の e スポーツの発展に向けて」- 経済産業省(20ページ)
しかし、日本は海外と比較しeスポーツ・ゲーム内広告がビジネスとして確立されていない状況であるため、今後スポンサー・広告領域はさらに成長が見込まれるとされています。
eスポーツにおけるマーケティング手法
参考文献:Z世代へ効果的なeスポーツ・ゲーム空間内マーケティングとは – KPMGコンサルティング
「令和3年度コンテンツ海外展開促進事業(Z世代におけるeスポーツ及びゲーム空間における広告価値の検証事業)」 – 経済産業省
現在のeスポーツマーケティング手法は、大きくスポンサーシップとゲーム空間内広告(インゲーム広告)の2つです。
スポンサーシップ
企業は、スポンサー先となるプレイヤーやチーム、イベント、練習場などの施設を通して、商品認知やブランディングが可能です。またイベントを通して顧客データを収集し、次なるマーケティング戦略に活用することもできます。
大会だけでなくゲーム配信など、様々な場面で露出することが見込めます。
インゲーム広告
ゲーム空間内広告は、インゲーム広告と呼ばれます。インゲーム広告とは、ゲーム内の看板などにブランドロゴが表示されるパターンや、キャラクターやアイテムとブランド商材をコラボさせるパターンがあります。広告は自然とゲーム内に溶け込むため、プロダクトプレイスメントのような手法です。
低コストで、ゲーム内の適切な場面・位置に掲載できることが特徴です。
関連記事:PPL(プロダクトプレイスメント)は映画やドラマだけじゃない?
eスポーツマーケティングの特徴・メリット
参考文献:「令和3年度コンテンツ海外展開促進事業(Z世代におけるeスポーツ及びゲーム空間における広告価値の検証事業)」- 経済産業省
eスポーツの特徴として、Z世代(10歳から25歳程度の若年層)にプレイヤーやファンが多いことが挙げられます。よってeスポーツマーケティングは、Z世代へのアプローチに効果的です。以下で、その特徴やメリットを紹介します。
Z世代への認知向上により、二次宣伝効果が見込まれる
KPMGコンサルティングが実施した分析・調査によると、eスポーツ・ゲームは他コンテンツに比較してZ世代のエンゲージメントが高いことが分かりました。
またZ世代はソーシャルネイティブであり、ブランド・商材の認知経路はSNSが多いという特徴があります。認知をし購買に至った際にSNSで発信することが多く、ブランド・商材がシェアされることから、さらに認知が広まるという「二次宣伝効果」が期待できます。
以上のことから、Z世代から注目を集めるeスポーツにおいてマーケティングを行うことで高い認知獲得だけでなくその他SNSプラットフォームなどでも認知を獲得できるというメリットがあります。
ファンによる好感度・信頼性の向上
eスポーツは、多くのファンを持ちます。 Z世代には、eスポーツやゲームをコミュニティツールとしているユーザーが多いため、プレイヤーや配信者を中心としたファンコミュニティが形成されやすいです。
プレイヤーやゲームのファンは、自身の好きなコンテンツに登場する広告や商材に対して、好感度や信頼性を持つ傾向があります。また、ゲーム体験の中に自然に登場するインゲーム広告は、インターネット広告やTV広告と比較し煩わしさを感じさせにくいです。
以上のようなファンやファンコミュニティにeスポーツを通してマーケティングを行うことができ、ブランドや商材の好感度や信頼性をアップすることに役立ちます。
eスポーツの今後の可能性
以上でまとめたように、eスポーツマーケティングは主にZ世代へのブランド認知、好感度や信頼性の向上に効果的です。今後eスポーツ人口が増え、ファン数やファンコミュニティが拡大するに従って、eスポーツの広告やスポンサーなどの直接市場規模はさらに伸びることが見込まれています。
現在、多くの企業がeスポーツのエコシステムに参入しています。eスポーツ市場が大きくなることで、eスポーツ会場の建設やゲーミング用品の生産といった他産業の活躍も求められ、良い波及効果をもたらします。
2023年のeスポーツオリンピックウィークを通し、さらにeスポーツ市場が拡大し新たなゲームやサービスが拡大するでしょう。
■ 参考文献
「Z世代へ効果的なeスポーツ・ゲーム空間内マーケティングとは」 – KPMGコンサルティング
「令和3年度コンテンツ海外展開促進事業(Z世代におけるeスポーツ及びゲーム空間における広告価値の検証事業)」- 経済産業省
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