スタートアップにデジタル広告は危険?
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もうテレビはいらない?変化するテレビ視聴のあり方
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もうテレビはいらない?変化するテレビ視聴のあり方
もうテレビはいらない?変化するテレビ視聴のあり方
近年ではYouTubeをはじめとした動画共有プラットフォームや、Netflixなどの定額制動画配信サービスの普及により我々の「動画」の楽しみ方は変化してきています。また、ネット動画コンテンツの選択肢が増えると同時にテレビ離れが叫ばれるようになり、実際にテレビ番組の視聴率は以前と比較すると低下傾向にあります。そのような中で、近年ではテレビ視聴の在り方が変化しています。その代表例としてネット進出が挙げられ、本記事ではその事例と今後の動向について考えていきたいと思います。
テレビのネット進出とは
テレビとネット動画配信サービスを比較したとき、動画配信サービスの強みはやはり「好きなときに視聴できる」「様々なデバイスから視聴できる」という点が挙げられます。その点、テレビは番組の放送時間が定められており、基本的には家にいなければ視聴できません。そのため、数年前よりテレビの過去回をネット視聴できるような取り組みを各テレビ局及びメディア会社は行っており、最近ではネットからリアルタイム視聴できるサービスも登場しています。
事例
代表的な例としてやはりTVerが挙げられます。TVerは複数の民放テレビ局と広告代理店が共同出資して誕生したサービスで、ネット上でテレビ番組を視聴することができます。これまでは過去回の配信がメインでしたが、2022年4月より民放5系列で一部時間帯の番組のリアルタイム視聴が可能になりました。番組数が豊富な他、会員登録が不要で、無料で視聴できる点が人気を呼んでいる理由と言えます。
TVerのように複数の民放テレビ局が関わっているものだけでなく、各テレビ局が各々で運営しているものも存在します。NHKが視聴可能なNHKオンデマンド、テレビ朝日が視聴可能なTELASA及びテレ朝動画、TBSテレビとテレビ東京が視聴可能なParaviなどが例として挙げられます。ただ、これらはTVerとは異なり基本的に定額制となっており、アカウントを作成の上月額料金を支払う必要があります。また、月額課金型だけでなく中には1動画ごとに料金が発生する都度課金型のものもあります。
仕組み
上記のように、最近では多くのテレビ局が番組をネット上に配信するという形でネット進出を果たしていることが分かります。しかし、その収益モデルはどうなっているのでしょうか。NHKオンデマンドやTELASAなどのサービスは月額課金型、または都度課金型に分類されるため収益の仕組みは比較的簡単なものになっています。
一方で、TVerは会員登録を不要としユーザーからは利用料を回収しない代わりに主に広告収入で成り立っています。テレビ放送同様、企業のコマーシャルが番組中に放送される仕組みで、従来のテレビと同じようなモデルになっています。ただ、TVerではアンケートなどを通じてユーザーデータを蓄積しており、よりターゲティングがなされていると言えます。また、近年ではコネクテッドTVによる視聴も増えており、そういった意味でテレビデバイスへの適切な広告配信が可能になっていると言えるでしょう。
まとめ
近年注目されるテレビ業界ですが、最近ではTVerなどのサービスをはじめネット進出に力を入れているように伺えます。特に、初めはいわゆる見逃し動画配信サービスだったのが最近ではリアルタイム視聴も可能になっており、今はテレビのネットへの移行期とも捉えることができるかもしれません。また、テレビの弱点とも言える広告のターゲティング精度についても克服しつつあり、テレビというデバイスがなくなったとしてもテレビ番組は続いていくと考えられます。テレビ業界は今後とも目の離せない業界になってくるでしょう。
参考:
TVer “TVerで広告配信”
Yahoo! ニュース “Tverで11日から民放5系列のGP帯リアルタイム配信開始 追っかけ再生も“
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