効果的なデータ活用を妨げている6つの障壁

効果的なデータ活用を妨げている6つの障壁 - Truestar Consulting Group

効果的なデータ活用を妨げている6つの障壁

「データドリブン」という言葉がどう聞こえるかは人それぞれかもしれません。しかし、それは目指すべき姿として様々な業務改革を進める企業は少なくありません。本質的に、「データドリブンな企業」とは、直感や経験、意見ではなく、収集されたデータに基づいて、戦略について意思決定することを意味します。また、商品をおすすめやローン審査など場合によっては、データに基づいて意思決定さえもシステムが自動で行うこともあります。このように、データに基づく意思決定の目的は、データの分析を通してビジネスのパフォーマンスの最適化を行うことにあります。今日では、多くの企業が何らかの場面でデータを活用した意思決定を行っていますが、ほとんどは十分なデータの有効活用ができていません。

2021年のNewVantage Partners executive survey という調査では、調べた企業のうち、データ活用を行っていると答えたのは全体の約24%にとどまっていることが分かっています。データドリブンという言葉は、簡単に聞こえますが、最適な意思決定につながる数字や統計の分析は必ずしも容易ではありません。また、完全なデータドリブンな企業は、データ活用の文化が経営のトップ層や特定の部署に限らず、会社全体に浸透している必要があります。

一方で、同じ調査の結果では、99%の企業がデータ活用を進めるための投資をしているといいます。ではなぜ、データを十分に有効活用できていると答える企業がたったの24%なのでしょうか。それは、データ活用を進める上での障壁はソフトウェアなどのテクノロジーが有無ではなく、人や企業の文化にあるためです。以下では、主に企業内でデータドリブンが上手く進まない6つの理由を解説します。

1.経営層の協力不足

企業の幹部たちの意識や協力は、企業のDXが成功/失敗を決定するカギ的要素です。企業全体の意思決定の担う経営層が、デジタル改革に乗り気でなければ、他の社員たちを説得することが難しくなります。データ活用を目指す多くの企業において、DXを外部のIT会社と連携して行いますが、その際に必要のとなる決め事をすべて外部の企業に任せてしまう経営トップも少なくありません。企業のトップは、社内のデジタル化を進めるにあたり直面する意思決定の場面で、積極的に参加する姿勢が重要です。

2.企業のビジネス戦略とデータ活用の整合性が欠けている

ビジネスにおいて戦略が必要なように、データ活用にも戦略が必要です。データ活用の目的が、データ分析によってビジネスのパフォーマンスを向上させることであれば、分析によって計測や予測されているものがビジネス戦略の中でしっかりと活かされる必要があります。分析によって得られた数値や事実が、ビジネス戦略を進めるために無関係なものであるとしたら、そのデータは活用されることなく無意味なものになります。

3.分析に使用しているデータの質が低い

Accentureによる調査によれば、自分の会社が行うデータ分析で使用している元データを信頼していると答えた企業はたったの33%でした。元々のデータが信頼できないものであれば、そのデータから得られた分析結果も信頼できないということになります。それでは、せっかくデータ分析のシステムが導入されても、従業員が実際にそれを活用するとは期待できません。また、その分析がビジネスにポジティブな影響をもたらすとも考えにくいでしょう。

4.社内でデータが統一されていない

企業内には様々な部門や部署があり、その中でデータを統一させるのは容易ではありません。しかし、同じ事柄でも使用するデータのサイズや日付期間などで異なるものを使っていれば、分析結果やその認識の差が生まれるのは時間の問題です。全ての部署が同じ方向に向かうためには、使用するデータの統一は不可欠です。

5.データを読み取る十分なスキルがない

前述したAccentureの調査結果では、企業の中で自分の業務に関連するデータを読み取るスキルに自身があると答えた社員はたったの22%であることが分かっています。データを読み取る力は一般的にデータリテラシーと呼ばれ、データを読み取り、理解し、課題を見つけられる能力と言えます。

6.分析ツールを使いこなせていない

データ分析を簡単にするためにデータ分析のプラットフォームやツールを導入しても、結局社員がそれを利用しないというケースは多々あります。Deloitteの調査によれば、経営層やマネージャーの67%は、社内で扱う分析ツールに対して使い方が難しく、抵抗があると感じています。分析ツールを導入する際には、使い方を学ぶ機会を設けたり、ユーザーフレンドリーなツールであるかもしっかりと確かめることが重要です。

参考:Forbes “10 Reasons Why Your Organization Still Isn’t Data-Driven”/ Brent Dykes (https://www.forbes.com/sites/brentdykes/2021/06/01/10-reasons-why-your-organization-still-isnt-data-driven/?ss=bigdata&sh=60e5ca77d804)