4P分析は古いのか?4Pと4Cを組み合わせた戦略とは
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マーケティングミックスが持つインパクトを理解する
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マーケティングミックスが持つインパクトを理解する
マーケティングミックスは基本的に、ターゲットセグメントの購買行動を促進させるためのマーケティングツール(商品:Product、価格:Price、場所:Place、販売促進:Promotion)の組み合わせのことです。ツールそれぞれの頭文字をとって、4Pとも呼ばれます。その考え方は、マーケティングにおいての一つの常識として広まっています。マーケティングミックスを上手く組み合わせるには、各要素の特性とそれぞれが相互に与える影響を理解することが重要です。
商品(Product)
Productは、一般的に提供される商品やサービスとして捉えられていますが、本質的には「顧客のニーズを満たす手段」を指します。その手段が、形があるものなら商品となり、無形であればサービスとなります。
価格(Price)
価格は、顧客が商品やサービスに対して払う価値です。顧客が「払う」ものは、金銭的な価値のみならず、様々なかたちをとります。例えば、顧客が商品を買いに行くためにかかる労力と時間も顧客が「払う」コストに含まれます。価格を分析する際には、不便さ、緊張や不安などの心理的な代償も考慮する必要があります。
また、価格は商品やサービスが持つ価値を表します。それは、商品が顧客にもたらす全体的な利益を商品を買うことにかかるコストで割った値に相当します。商品が持つ利益が増えるほど、商品の価値が上がる一方、商品を買うために顧客が払うコストが高まると商品価値は下がります。
場所(Place)
Placeは場所と訳され、主に商品の物流を指します。しかし実際は、物流や商品の販売場所だけでなく、付加されるサービスや価値とも言えます。それらの付加価値としては、時間、場所、種類、量、商品のカスタマイズ性などがあげられます。例えば、Amazonのスピード配達システムなどもマーケティングミックスの「場所」の要素といえます。商品の価値に加えて、顧客にとっての時間や労力の削減というサービス価値を生み出しています。
販売促進(Promotion)
プロモーションは、よく抽象的に捉えられますが、基本的には顧客とのコミュニケーションを図ることです。広告、セール、接客、広報などが主なコミュニケーションの手段になります。それらの組み合わせはプロモーションミックスと呼ばれます。販売促進を考えるには、5W’s(Who, What, to Whom, via Which, with What)がポイントになります。
- Who(誰):ブランド
- What(何):伝えたいメッセージ
- to Whom(誰に):ターゲットにする顧客
- via Which(どれによって):どのメディアを使うか
- with What(何の):どんな効果が欲しいか
プロモーションを行う際は、「ブランドが、何を、誰に、どのように伝え、どんな成果を求めているのか」を明確にすることが大切です。
マーケティングミックスが相互に与えるインパクトを考える
これらの4Pは、お互いに様々な影響を与え合う関係にあります。例えば、「商品」のコストや質、包装の仕方などは、「価格」に直接的に影響します。商品を販売する「場所」が人通りの多いところに位置し、目を引くような外観であると、お店自体が広告になります。また、「価格」を下げることは、最も簡単で早期に実行できる「プロモーション」の手段です。マーケティングミックスは相互に影響し合っていことを深く理解することで、相乗効果を生み出す戦略的なマーケティングにつながります。
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