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マーケティングコストを0にする方法 ―テスラ戦略―
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マーケティングコストを0にする方法 ―テスラ戦略―
マーケティングコストを0にする方法 ―テスラ戦略―
自社のスポーツカーを宇宙に打ち上げたテスラは、間違いなく自動車業界の宣伝の常識を覆しています。画期的なのはマーケティングの手法だけではなく、そのコストにあります。
本記事ではSNSの費用0を達成したテスラ社の事例から次世代のマーケティングを考察していきます。
・コスト0とは
ブランドトータルの2019年の集計によると、30日間にわたってテスラはSNSのマーケティングに一切費用をかけていないことが明らかとなりました。同業他社がフェイスブックやユーチューブにどれほど予算を割いているのか、下の表を見ると明らかです。
なぜ広告にコストをかけずにブラン力を高めるのが可能なのでしょうか? それにはメディアと消費者との付き合い方がカギとなっています。
・メディア
2018年、起業家イーロン・マスク氏が率いる「スペースX」社はロケットの打ち上げを成功させ、積載物を地球の軌道に乗せる実験の一環としてマスク氏が所有するテスラ・ロードスターが打ち上げました。真っ赤なスポーツカーが宇宙空間を漂う映像は世界中で大きな話題となり、テスラの宣伝塔としての役割を果たしました。
このプロジェクトには当然間接的に莫大な費用が掛かっていますが、テスラ社が行うマーケティングコスト0の本質が現れています。それは
【メディアに話題を提供】 ⇄ 【タダで宣伝】
というシンプルなモデルです。
提供する話題、とは例えば災害時の支援が挙げられます。
2017年にプエルトリコで起きたハリケーンに対していち早く電力の供給のために技術を提供すると発表したのがテスラでした。プエルトリコ側とのツイートのやり取りは全世界に拡散されて注目を集めています。
また、CEOが十分な広告塔の役割を果たしているのがテスラ社の特徴です。イーロン・マスクはツイッターで6000万人以上のフォロワーを持ち、起業家としてメディアの露出が多いためマーケティング戦略の中核となっています。
・消費者を巻き込む
話題を提供するだけなら、なぜトヨタやアウディはこれを実践しないのでしょうか?
その答えはテスラの「新しさ」にあるのではないでかと考えられます。
テスラは環境に配慮したイメージを打ち出し、EV車に特化した特性から他社にはまねできない価値を提供しています。モダンなデザインと消費者が共感できるイデオロギーを持つことでテスラは消費者にSNSマーケティングを担ってもらう構造を作り出しました。
このように、テスラはCEOのブランド力とSNSユーザーを惹きつけるコンセプトでソーシャルメディアのマーケティングコストを圧倒的に抑えています。
この時代、SNS戦略が重要なのは言うまでもありませんが、いかに消費者をマーケティング戦略に巻き込んでいくかがブランディングのカギになっていくかがテスラ社は示しています。
【参考】
How Tesla Used A $0 Marketing Strategy To Dominate A Market
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