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コカ・コーラが売れ続けているワケ
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コカ・コーラが売れ続けているワケ
コカ・コーラが売れ続けているワケ
炭酸飲料の代名詞とも言えるコーラは世界各地に広まって消費されています。
なぜ一世紀以上も「コーラ」は売れ続けているのでしょうか?
パンデミックに加え、消費者の健康志向の高まりから甘いソフトドリンクの需要は先進国で減少傾向にあります。それにも関わらず、コカ・コーラ社は着実な業績回復と成長を示しており、2021年の第一四半期の売り上げは前年度を5%上回りました。
その理由はコカ・コーラ社が取っている経営戦略によるものであると考えられるため、今回はその中から3つほどご紹介いたします。
戦略1 進化するパッケージ
コカ・コーラは400以上の製品を扱っていましたが、コロナで業績悪化を受けてその数を約半分に減らしました。そして減らした分の資金を主力商品:コーラのパッケージの開発に充てています。
コーラは‘Price Pack Architecture’ という調査手法に着目しました。これはシミュレーションや分析によって最も効果的な商品のパッケージなどの付加価値を調べるものです。
具体例としては、220mlのミニコーラ缶が挙げられます。需要に合わせた容器やマーケティングの工夫の違いだけで、消費者が同じ中身でも単位あたりで払いたい 高い価格を払う傾向にあることが証明されました。
これによって、コーラは縮小傾向の米国市場でもブランド力を高めることに成功しています。
関連記事:どう影響する?パッケージの重要性
戦略2 他社と差別化するコストカット
ペプシなどの同業他社との決定的な差はコカ・コーラ社の3つのコストの削減にあると言えます。
1つは迅速な人件費の削減。2020年度は人員を11%減らしました。
2つ目は戦略1でも触れた商品のラインナップの削減。採算性の低いものを見直しています。
3つ目は製造費の削減です。コーラはペプシなどと違い、自社は製品を作ることに注力し、容器の製造や梱包作業を外注することでコストを抑えています。
戦略3 長い目で見たグローバル展開
ワクチンの接種率が高く経済活動が回復してきたアメリカだけに注力していないため、数字上の業績は好調ですが他社と比べて突出しているわけではありません。
しかし、コカ・コーラ社の売り上げの40%は中間層の成長が著しい発展途上国から来ており、世界200の国・地域で商品を展開しています。戦略1で見たように、確立された市場でのブランド力を高めながら、今後伸びてくる新規市場の開拓を目指していることが読み取れるでしょう。
これからの展望
変わらずの成長を続けるには環境への配慮が課題です。大企業としてコカ・コーラは製造過程で使われる資源やプラスチックの排出量が大きいだけに、今後より環境問題に取り組む姿勢が求められています。
収益の面では新型コロナウイルスの影響でレストランでの飲料の売り上げが落ちましたが、一方でホームオフィスが一般化しEコマースが伸びる結果になりました。飲料メーカー全体に当てはまることですが、新しい働き方が定着することで、継続的なオンライン販売の拡大が見込まれます。
まとめ
コカ・コーラはパンデミックの影響を受けながらも、コストカットによるブランド力の強化と積極的な海外展開で業績を軌道に戻しつつあります。環境問題を意識しつつ、今後はオンライン市場の開拓に積極的に取り組むことでさらに世界シェアが拡大するでしょう。
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