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サイト流入の分析視点で基礎となる2要素

サイト流入の分析視点で基礎となる2要素

投稿日:2020年10月16日/更新日:2021年6月22日

Webマーケティングのミッションにおいてまずはじめに取り掛からなければならないのが「サイト流入の改善」です。

サイト流入はユーザーフローの入り口であり、いつ、誰が、どのような動機でサイトを訪れたのか分析することで、Webマーケティングの戦略がたてやすくなります。

今回は、そんなサイト流入を分析するための2ポイント、「リファラー」と「キーワード」について説明していきます。

 

 

1.ユーザーフローの確認

自社Webサイトの課題を明確にするには、ユーザーフローを把握する必要があります。

一般的に想定されるユーザーフローは下図のとおりです。

 

まずサイト訪問のアクセスを意味する①流入により、ユーザーは自社サイトと接触します。

見やすくて美しいビジュアル、あるい面白いコンテンツを整備すれば、サイト内を②回遊していただけます。

その先に、本来的な目的である③コンバージョン(CV)が見込めます。コンバージョンとは、Webサイトの目的となる「具体的な成果」のことで、購入・購買に限らず会員登録やアンケート回収など幅広い意味合いを持ちます。

また、CVの後も適切なアフターケアやコミュニケーションを心がければ、④リピート(リテンションとも言う)として再度サイトを訪問してくださるかもしれません。

 

このように、①流入→②回遊→③CV→④リピートのユーザーフローを意識して、理想的なコミュニケーションサイクルを築き上げ、顧客ロイヤルティの獲得を目指すのがWebマーケティングの定石です。

購買ファネルに準じたカスタマージャーニーマップにも近いものがありますね。ただユーザーフローはあくまでも、サイト内におけるユーザーの行動を分析しようとするフレームワークです。

カスタマージャーニーに関する記事はこちら☞顧客プロファイリングの基本

 

 

2.流入分析のポイント①リファラー

流入分析において、まず重要なのがユーザーが一体「どこからやってきたのか?」ということです。参照元が判別可能なリファラーか、判別の難しいノーリファラーかで分析に違いが出ます。

リファラー(参照元)とは、ユーザーがサイトに行き着くまでに辿ったリンク元のページです。マーケターはアクセス解析ツールによって参照元を判別し、それらのセッション数や事前に設定したKPIなどから各施策の効果を見極めることができます。

✓リファラーのチェック項目

CTR/CVR/CPA/ROIなど基礎指標の計算

ユーザーのボリュームとCV率を経路別に整理

広告のコストパフォーマンス評価

SNS経由のサイト訪問数(サイトがSNSと連動できているか)

SNS反響のある投稿とサイト流入の関係

 →「いいね」や「リーチ」が流入・CVと相関しているか

時間軸でユーザー増減のグラフを作成し、プロファイリングに活用

一方で、ノーリファラーとは参照元が判別できない場合を指します。直接のURL入力や、ブラウザ履歴からのアクセス、メールのリンクやQRコードなど、実に様々なケースでノーリファラーが生じ得ます。

また、Googleアナリティクスを用いた解析では、スマホからの流入がノーリファラーに分類されやすいです。例えば、アプリからリンクを踏んでサイト流入が起きた場合、基本的には検索なしのノーリファラーと判定されます。

ノーリファラーに対しては、URL生成ツールを用いたパラメータを設定することである程度の流入元を判別することができます。

なお、Googleアナリティクスで扱う代表的な流入元メディアは以下の10種です。DirectやNoneはノーリファラーです。

1.)Organic  Search…GoogleやYahoo!などの検索エンジンをはじめ、キーワードによる自然検索からの流入。

2.)Paid  Search(≒cpc)…リスティング広告を経由した流入。

3.)Social…TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアからの流入。

4.)Referral…リンクを踏んだ流入。主に他サイトからのトラフィック。リファラスパムに注意。

5.)Direct…直接のURL入力やリンクからの流入。他、ブックマーク、ブラウザ履歴、アプリ、QRコードなど。

6.)Other Advertising…他の広告からの流入。

7.)Email…メールからの流入。

8.)Affiliates…アフェリエイトからの流入。

9.)Display(≒cpm)…ディスプレイ広告からの流入。

10.)Other …その他の流入。

※リファラスパムに注意!!!!

→サイト流入元を確認したくなる心理を利用して、サイト管理者をスパムページへ誘導する悪質な手口が横行しています。PV稼ぎやウィルス感染などが目的である場合が多いです。

 

 

3.流入分析のポイント②キーワード

流入元が検索サイトからのものであった場合、分析しなくてはならないのがキーワードです。ユーザーがどんなキーワードで検索し、自社サイトを見つけ出してくれたのか理解することで、ユーザーが知りたがっている情報の傾向を把握できます。

例えば、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで「メディア 分析 コツ」とキーワード検索をかけて流入してきたユーザーは、メディア分析のモデルや手法に興味があります。同様のキーワードで流入するユーザーが多い場合には、自社サイトにある対応コンテンツが充実しているか否か検討すべきでしょう。

またユーザー数を多く抱えている人気サイトの場合には、無数の検索キーワードをグルーピングしてカテゴリ別にCVRなどを算出できます。

 

ここで、「キーワード」と「フレーズ」の違いに留意してください。

キーワードとは、先の例で言えば「メディア」「分析」「コツ」の3つです。空白のスペースが入ることでそれぞれが個別のキーワードとして扱われます。

一方でフレーズとは、「メディア 分析 コツ」そのものです。つまり空白部分を含めた1つのかたまりのことです。

キーワードで分析するのか、フレーズで分析するのかはツールによって異なります。ちなみに、Googleアナリティクスでの「キーワード」とは、厳密に言えば「フレーズ」のことを意味しています。(注:2020.10月現在)

✓キーワードのチェック項目

ユーザーの悩み/知りたい事は何か定性考察

キーワード傾向から読み取る施策効果

 →具体的な商品名が多い場合は広告効果が上々

 →カテゴリやベネフィットが多い場合はSEO施策が好調

流入キーワードのトレンドは何か、なぜそのキーワードがトレンドなのか

キーワード別の離脱率、直帰率

キーワード別の基礎指標(とくにCVR)

 

 

 

4.まとめ

以上、今回はサイト流入を分析する際に必要となる基礎的な視点について2つ説明しました。

自社のWebサイトを盛り上げ、コンバージョンを増やすことは多くのマーケターにとって目下の課題でしょう。

重要なのは、まずユーザーフローに立ち返り、流入段階でどのような情報が求められているのか把握することです。ユーザーがなぜ自社サイトを訪問してくれたのか、その前後でどのような経路を辿ったのか、考える必要があります。またそれらは、①リファラーと②キーワードから大まかに推察することができます。

Googleアナリティクスをはじめ、実に多くの解析ツールが開発されているので、ぜひご活用ください。

なお、昨今では自然検索によるリファラーの解析が難しくなっています。GoogleがSSL(Secure Socket Layer)による暗号化を実施し、リファラーが不明になってしまうケースが増えているためです。この事態に関する「暗号化と”not provided”」についてはまた別の回にお話し致します!

 

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