ダイキンがデータ管理でCPAを10分の1にできた理由

DX(デジタルトランスフォーメーション)が様々な業界・企業で進められています。日本の大手空調メーカーであるダイキン工業は、2019年2月から広告キャンペーンにおけるデータの管理・活用を円滑にするMAツールを導入しました。その結果として、同年11月に開始した冬商戦向けのマーケティング施策では、開始から2カ月後でCPA(Cost Per Action)が10分の1までおさえることができました。マーケティングデータの分析・活用・管理をソリューションを用いて、最適化することの効果が如実に表れていると言えます。これほどまでにCPAを削減できた理由は何なのでしょうか。また、マーケティングにおいてツール導入がもたらすその他のメリットを考えます。

エアコン業界の夏冬商戦

エアコンが売れる夏と冬の年2回が商売のかなめの時期にあたります。ダイキン工業は、夏は「除湿に強いダイキン」、冬は「世界で唯一加湿ができるエアコン」という特徴のある製品を持っています。エアコンは、購入してから平均して約13年使われる商品であり、顧客がエアコンを買い替えるときに、ダイキンのブランドを想起してもらもらえるかが売り上げを左右します。そのため、年2回の商戦ピークに合わせて、テレビCM、デジタル広告、自社サイト、交通広告やSNSなどの様々なメディアを通して、大々的な広告キャンペーンが毎年行われています。ところが、同社ではこれまでこれらの毎年2回の大広告キャンペーンにどれだけの効果があるか、また施策の振り返りや次年度に向けての改善などを行っていなかったといいます。マーケティングにおいて、施策を行う際にPDCAのサイクルを回すことが重要とされていますが、ここではPとDのみの繰り返しであったと言えます。

PDCAを回せない要因は膨大なデータの量

なぜマーケティング施策の評価・改善が行われていなかったのでしょうか。それは、各広告メディアで担当者が異なること、夏と冬の商戦で広告内容や評価指標が変わることなどで、包括的な評価やデータ共有が難しいという課題がありました。さらに問題であったのが、テレビCM、デジタル広告、自社サイト、SNSなどそれぞれのメディアから得られる「データの多さ」と「指標の複雑さ」です。SNS中でも、TwitterやYouTube、Facebook、Instagramなどでデータレポートや指標が異なり、どの数値に目をつけるべきかがはっきり分かりません。このように混沌と散らばった様々なメディアのデータやレポート、指標を統一し、一括管理できるシステムが必要でした。

クラウド型MIプラットフォーム「Datorama(ダートラマ)」の導入

そこでダイキンが2019年2月に導入したソリューションが、「Datorama(ダートラマ)」というクラウド型のマーケティングインテリジェンスプラットフォームです。このダートラマ導入により、主に以下のメリットがもたらされました。

  • 複数の異なるメディアのデータの抽出・統合作業の自動化による時間と労働の削減
  • クラウド型であるため、様々なステークホルダーとデータ共有が可能
  • 注目すべき指標、KPIなどについての社内での議論を活発化

その全体的な結果が、CPAが2カ月で10分の1に削減できたという数字に如実に表れています。特に、データを社内だけでなく社外の関係者とも共有できることは、業務ややり取りのスピードにも大きく影響します。DX時代においてデータ管理を見直す重要性が問われています。

参考:MarkeZine「ダイキンが「Datorama」導入でCPAを10分の1に削減できたわけ/膨大なデータとどう向き合う?」(https://markezine.jp/article/detail/33311