近年サービスが充実しつつあるシェアリング事業の中で、今回はニューヨーク発のモビリティ・スタートアップである「Via Transportation」をご紹介します。
このサービスの最大の特徴は主にBtoBやBtoGでの配車サービスを行っている点です。
ライドシェア(相乗り)に特化したオンデマンド型のライドサービスだ。既存の交通事業者や自治体向けに最適化されたアルゴリズムを提供する、というのがViaの事業モデルだ。
(引用元:タクシーも自治体も味方。NY発「ライドシェアのOEM」のVia (newspicks.com))
現在MaaS(Mobility as a Services)として注目・普及しつつある配車サービスアプリ(Uber / DiDiなど)とは少し異なり、このサービスの顧客は現存するタクシー事業者や公共交通になります。
実は、Via Transportationは日本国内でも森ビル×六本木ヒルズでの森ビル社員を対象とした実証実験「HillsVia」を行っていました。
主な内容としては顧客が配車依頼を行うと、同じ方面に向かう他の顧客をピックアップしながら目的地を目指すというもので、スマホアプリやWeb、さらには電話での配車を依頼できるという幅広くユーザーの状況に対応している点が特徴的です。
また伊藤忠商事でも社員向けのオンデマンド型乗合サービス「BlueVia」を運用開始しました。
伊藤忠は今回、タクシー大手の日本交通の協力のもとでVia社のテクノロジーを活用し、伊藤忠の東京本社に勤務する社員を対象に勤務時間内の移動にオンデマンド型乗合サービスを提供する。同社は「社員の移動時間短縮による効率化やコストの削減をはかり『働き方改革』の一環としてより高い生産性の実現を目指す」としている。
(引用元:伊藤忠が自社社員向け乗り合いシャトルサービスを提供へ、NY発ライドシェアViaの技術を活用 | TechCrunch Japan)
このサービスを利用することによるビジネス面での利点
まず、会議などのために移動しなければいけない際のコストを削減することにつながることが考えられます。移動人数が増えればその分移動コストが上がることが考えられます。また電車移動などの時間・労力を省くことにより従業員の生産性の向上が期待でき、さらには同乗した人とのコミュニケーションにより新たなアイディアが思いつく可能性など様々なポジティブな面が考えられます。
さらにBtoBやBtoG向けのサービスとして扱われる場合、環境へ考慮に関して非常に重要視される傾向があります。そういったことも含め、
同一方向へのライドシェアを取り入れることは会社のイメージ向上にも大きく貢献するでしょう。
今後の配車サービス市場に関してはAIやクラウドでの情報管理が広く用いられ始めたことから、顧客に対してさらに効率的に、より素早いサービスを提供することが可能になることが予想できます。